あしたもいっしょに、いてもいいですか?_01
その背中を、一歩後ろから見るのが好きだった。随分と大きな背中、私よりも、友達ともまた違う、大きくて安心するその背中。顔を上げれば丁度肩が見えて、短く揃えられた襟足が揺れる。紫の、ほんの少し丸まった毛先が歩くたびひとつ、ふたつと揺れて跳ねる。
手を伸ばせば届くその距離を、決して狭めようとは思わない。足一歩分、正確に言えば肩幅一つ分。彼の斜め後ろが、私の特等席だから。
その背中を、一歩後ろから見るのが好きだった。随分と大きな背中、私よりも、友達ともまた違う、大きくて安心するその背中。顔を上げれば丁度肩が見えて、短く揃えられた襟足が揺れる。紫の、ほんの少し丸まった毛先が歩くたびひとつ、ふたつと揺れて跳ねる。
手を伸ばせば届くその距離を、決して狭めようとは思わない。足一歩分、正確に言えば肩幅一つ分。彼の斜め後ろが、私の特等席だから。